自由さえ軽いわ。

 少しご無沙汰している間にアイドルの結婚宣言やフリーアナウンサーの病死など芸能界は大騒ぎで政界も皆して首相を引きずり降ろそうとしている空気。日本は大変だわ。綺麗な世界が消えてる。自由さえ軽いわ。
 来週の月曜日から期末考査なのでバイトはお休みなのですがお勉強はさっぱり。
 恋人の片方に相手の何処が好きと聞くと優しいところとか顔とか経済力とか、兎に角色々あげてくれるのね。でもそれって逆にいえば「優しい」「顔が善い」「経済力」がある人間ならばお前でなくても善いのだよ。今の社会はなにもかもがそう。アルバイトひとつとったって、応募条件があって、この資格を持ってるひと、何時間働けるひと、それで面接でそれなりに人間としてちゃんとしてたなら、お前でなくとも構いやしませんけど、まあ御雇致しますよ、とそんな風に。私は貴方に求められていない。私の能力や資格だけを見ていて、それを持ってるなら隣の女の子でも構わない。
 そんなことに私は耐えられない。私だけを求めて欲しいという、女らしいエゴ。私じゃなくても善いのならここにいたくもないとさえ。私にそんな突飛した素晴らしいところなどないというのにね。
 昔なら、今の社会じゃないのなら、好きな男にだって、私を好きになってと泣くことが出来た。どうして私じゃだめなんですかと。それはなんて美しいのかしら。でも今の世の中は違う。私じゃなくても善いのでしょと言って、相手が、ためらいもなく、その通りではありますけれど、貴方でも善いから、そう言うことで御座いますと、愛情、恋慕、けれど私だってお前の何処が好きと聞かれても、顔、喋り方、聲、息遣い、陽にあたる美しい頬、冷たい横顔、細い指、そんなものしか、好きじゃないし、求めちゃあいない。それがなくなったのなら、私だって貴方を要らない。酒を飲んで老いるだけの男なら、私とて要らぬのよと。
 とてつもない孤独が私を蹂躙する。誰もが私が私である為に、何もない私を愛してくれるひとを探している。ありのままの君で善いんだよ。君の代わりなんていないよ。そんな言葉を、求めている。
 けれどはたして今更外見も能力も見ずに、そのひとの何を以て愛せるかを判定するのだろう。それともそのひとが持ってる能力や資格や外見などが、そのひとの生き方、努力の結晶、そのひと自身なのだから、それを見れば善いのじゃないと、そんな話になってしまうのかな。
 コーヒーがなくなってしまったのでそろそろ。

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